よくあるご質問

タイムカードは打刻していましたが、その写真やコピーは手元にありません。残業代を請求できますか?

「残業をしていたこと」を証明する証拠として、最も一般的なものは「タイムカード」です。

ところが、すでに退職しているケースでは、

「タイムカードは打刻していたが、手元には、コピーも写真もない」というケースがよくあります。

しかし、手元にタイムカードの写真やコピーがなくても、実際に残業をしていたのであれば、残業代請求をあきらめる必要はありません。

 

このような場合は、たとえば「日常的に、少なくとも平均1日2時間程度は残業していた」といったような形で、おおよその金額を計算して使用者側に請求します。

そして、その請求と合わせて、「正確な金額を計算するため必要である」として、タイムカードの開示を要求すれば、多くの使用者(会社)は開示してくるからです。

 

万一、そのような方法で使用者がタイムカードを任意に開示しないのであれば、裁判を起こします。

残業代請求の裁判では、裁判官自身がタイムカードを重要な証拠として重視していますので(このことは、裁判官らが執筆した「労働事件審理ノート」第3版130頁にも記載されています。)、裁判官自身が会社側にその開示をうながすことが多くあります。

裁判官からタイムカードの開示を求められれば、使用者側がそれを拒むことは非常に難しく(拒み続ければ、最終的には「文書提出命令」を出される可能性が高いのです。)、結局は、使用者側は開示に応じなければならなくなります。

 

なお、タイムカードなど、実労働時間の把握のために必要な資料は、「賃金その他労働関係に関する重要な書類」として、使用者に3年間の保存義務が課されています(労基法109条、労基法施行規則56条5号)。